Chrome OS FlexはWindows用パソコンにChrome OSをインストールしたものです。Chromeブラウザーを主体にした、インターネット検索やクラウドアプリ用のパソコンです。2025年10月14日にWindows 10のサポートが終了しますが、お使いのパソコンがWindows 11にアップグレードできないならChrome OS Flexに入れ替えて、サポート終了後もそのパソコンを使えます。Windows パソコン(64ビット)をChrome OS Flexに変更する方法については「中古PCをChrome OS Flexに」をご覧ください。
USBインストーラからパソコンを立ち上げて、ハードディスクにインストールしない状態でChrome OSを試すことができます。
A. ログイン
Chrome OS Flexをインストールしてパソコンを立ち上げると次のようなログイン画面を表示します。
図1 ログイン画面
①にGoogleアカウントのパスワードを入力してEnterキーを押すか、②をクリックするとChrome OS Flexが立上り図2の画面(スタート画面)になります。
画面下部には4つのボタンがあって、次のことができます。
③ パソコンの電源を切る
④ ゲストとしてブラウジング
クリックするとログインしなくてもブラウザーを使用できます。 「ゲストとしてブラウジング」を終了するには⑥「システムトレー」を開いて「ゲストを終了」をクリックします。
⑤ 別のユーザーを追加できます。
⑥システムトレーを開く
ログインすると次のスタート画面が開きます。
B.スタート画面
図2 スタート画面
スタート画面で②シェルフにあるChromeブラウザのアイコンをタップすればブラウザが立ち上がりインターネットにアクセスできます。
【オフラインのとき】
パソコンがインターネットに繋がっていないとき、事前にGoogleドライブの設定で「オフライン」の項目にチェックを入れておけば、ランチャーからドキュメントやスプレッドシート、スライドをクリックして新規作成や編集ができます。
① ランチャー
インストールされているすべてのアプリが表示され、アプリの検索もできます。
② シェルフ
よく利用するアプリアイコンを固定する場所です。アイコンをクリックするとアプリが立ち上がります。
③ システムトレイ
クリックすると次のようなシステムトレー画面が開きます。
図3 システムトレー
① 電源ボタン
クリックすると 終了/再起動/ログアウト/ロック ができます。
ロックすると、Bluetoothをオンにした、Chrome OS Flexと同じアカウントのスマホを検出するとロックが解除されます。
② 画面の明るさ調整
スライドバーを左右して明るさを調整できます。右端のボタン⑪をクリックすると夜間モードのオン/オフとダークモードのオン/オフができます。
③ 音量の調整
スライドバーを左右して音量を調整できます。右端のボタン⑩をクリックすると自動字幕起こしのオン/オフ、内蔵スピーカー、外付けヘッドフォンの音量を調整できます。また、内蔵・外付けマイクの音量調整ができます。
④ キーボード(入力方法)の選択
ひらがな/全角カナカナ/全角英数/半角カタカナ/半角英数/直接入力 を選択できます。
⑤ Bluetooth
Bluetoothのオンオフと新しいデバイスとのペアリングができます。
⑥ ネットワーク
ネットワークリストからネットワークを選択し暗号化キーを入力して接続できます。
⑦ スクリーンキャプチャ
クリックしてスクリーンショットを撮るこCtrl+Shift+F5キーと同じです。
⑧ 通知を一時的にミュート
通知がミュートされるとボタンがハイライトされます。プレゼンテーション中に通知が表示されるのを防げます。
⑨ 画面をキャスト
付近にあるChromecastデバイスに画面をキャストします。
⑩ 音量調整の詳細
③音量の調整に関連
⑪ 画面明るさの詳細
②画面の明るさ調整に関連
⑫ 設定
設定画面が開きます。次の図4はその一部です。
図4 プリンターの設定
設定画面のお世話になる主な項目は(1)プリンターの設定、(2)Bluetoothマウスのペアリング、(3)内蔵ディスプレイのミラーリング(4)接続済のデバイス、でしょうか。
(1)プリンターの設定
設定を開いて左ペインのデバイスをクリックし、右ペインの「印刷」をクリックします。次のような画面が開きます。
図5 プリンターの接続
プリンタの電源をオンにし、有線接続の場合はケーブルで接続し、「その他の利用可能なプリンタ」の右端のV(図5の①)をクリックします。少し待ち、接続したプリンタの名称が表示されたら②「保存」をクリックします。「保存されているプリンタ」にプリンタの名称が表示されるようになれば、今後はプリンタの電源をオンにすれば印刷できます。
(2)Bluetoothマウスのペアリング
有線マウスならマウスからのケーブルをUSBコネクタにつなげば使えますし、無線マウスなら無線アダプターをUSBコネクタにつないでマウスの電源をオンにすれば使えます。Bluetoothマウスの場合には以下のペアリング設定が必要です。
マウスの電源をオンにして、設定を開き左ペインの「Bluetooth」をクリックして右ペインのスイッチをクリックしてオンにします(Bluetooth機能を搭載していないパソコンではおっみまオンになりません)。スイッチの上にある「+新しいデバイスとペア設定」をクリックします。しばらく待つと「使用可能なデバイス」にマウスの型名が表示され、クリックするとペアリングが始まり、「現在接続中のデバイス」にマウスが表示され、使えるようになります。
(3)内蔵ディスプレーのミラーリング
Chrome OS Flex機の画面を外部モニターやプロジェクターなどに表示するときは、外部機器を接続すると「設定」の「デバイス」の「ディスプレー」に「内部ディスプレーをミラーリング」というスイッチが表示されるようになるのでオンにします。
(4)接続済のデバイス
スマホのBluetoothをオンにしてAndroidスマートフォンのスイッチをオンにするとAndroidスマートフォンと接続され、システムトレーの左に「スマートホンハブ」が表示され、クリックするとスマホで最近撮影した写真をダウンロードフォルダへ取り込めます。
C. Chromeブラウザー
Chrome OS Flexの柱はChromeブラウザーです。他のデバイスでChromeブラウザーを使っていて同期設定をオンにしていれば、ブックマークなどが同じになり便利です。Chromeブラウザーは次のような用途に使います。
・インターネットブラウジング
・Gメール、ドライブ、カレンダー、MeetなどGoogleアプリを使う
・Googleドキュメント、スプレッドシート、スライドなどを使う
・Chrome拡張機能を使う
D.ランチャー
画面左下のランチャーボタンをクリックすると次のようなアプリ一覧が開きます。アイコンの並び方はパソコンによって異なります。
アイコンの上で右クリックして「シェルフに固定」を選ぶとそのアプリアイコンをシェルフにピン留めできます。
図6 アプリ一覧
よく使うアプリは以下でしょうか。
① ファイル
Windows機のエクスプローラに相当するアプリで、Chrome OS Flex機のフォルダーにアクセスしたりGoogleドライブにアクセスできます。SDカードスロットに挿入したSDカードやUSBコネクタに接続したUSBメモリーなどへもアクセスできます。DVDドライブにもアクセスできますが、Chromebookでサポートされているファイルしか開けません。
② ドキュメント
Googleドキュメントを編集できます。 GoogleドキュメントアプリはWindowsのワードアプリに相当します。
③ スプレッドシート
Googleスプレッドシートを編集できます。 GoogleスプレッドシートアプリはWindowsのエクセルアプリに相当します。
④ ウェブストア
Chromeブラウザーの拡張機能を探して追加するためのアプリです。Chrome OS FlexをインストールするためのUSBインストーラーは「Chromebookリカバリーユーティリティ」という拡張機能を使って作成しました。その他、便利な拡張機能がそろっています。
【Chromebookとの違い】
ChromebookではランチャーにPlayストアがありAndroidアプリをインストールできますが、Chrome OS Flexではできないのが大きな違いです。小さな違いとしてはキーボードのキートップの名称が異なることでしょうか。
キーボード入力はデフォルトでは「ローマ字入力」ですが、これを「かな入力」に変更できます。システムトレーをクリックし設定をクリックします。続いて、左ペインで「デバイス」をクリックし右ペインの「キーボードと入力(日本語)」をクリックします。開いた画面の一番下にある「入力設定」をクリックして入力方法の日本語のところの✕の左にあるボタンをクリックして開く画面で「かな入力」を設定します。
設定/デバイス/キーボード/キーボードショートカットとたどるとChromebookのショートカットが表示されます。CloudReadyのChrome OS Flexの場合はWindowsパソコンのキーボードですから、次のサイトを参考にトライすることになります。
ランチャーをクリックし「ファイル」をクリックすると次のような画面が開きます。シェルフに「ファイル」をピン止めしていればそれをクリックします。
図7 ファイルアプリ
上図では左ペインで「ダウンロード」フォルダが選ばれており、そのフォルダの中味が右ペインに表示されています。
「最近使用したファイル」は最近使用したファイルへのショートカットが集められています。
「マイファイル」や「ダウンロード」の上で右クリックして「新しいフォルダ」でそのフォルダの中に新しいフォルダを作成できます。
右ペインに表示しているファイルを、左ペインのフォルダにドラッグしてファイルを移動できます。
スクリーンショット(Ctrl+F5またはCtrl+Shift+F5)を撮ると「ダウンロード」フォルダにファイルが保存されます。
Googleドライブを開いて画像やPDFファイルをドラッグしてChrome OS内のフォルダーにコピー&ペーストができます。Googleドキュメントなど、Google系アプリで作成したファイルは対象外です。
システムの情報を表示するにはChromeを開きアドレスバーに
chrome://system
と入力してEnterキーを押します。
たくさんの情報が表示されますが、ウインドウをクリックしCtrlキー+Fキーを押し開いたウインドウにcpuやstorageと入力しEnterキーを押すとプロセッサや記憶装置の情報を表示します。