短距離無線通信技術であるBluetooth(ブルートゥース)を使って、スマホとパソコンなど、2つのデバイス間でのファイル転送にチャレンジしてみます。双方のデバイスに搭載されたBluetooth機能を使って無線で接続(ペアリング)するので、WiFi環境がなくても、またケーブルがなくてもファイルを転送できます。
ファイルを転送する前に、Bluetoothをオンにし、双方をペアリングする必要があります。
デバイス間をケーブルでつないで転送したり、WiFiを利用してクラウド経由で転送することに比べると、Bluetoothは極めて低速です。5MB程度のファイルサイズの写真を転送するのに40秒ほどかかります。
iPhone系の(iOS)デバイスではこの方法でファイル転送できません。
次の順序で説明しています。興味のある項目をクリックしてご覧ください。
2.ペアリングする
■ パソコンのBluetoothをオンにする
(1)スタートボタンをクリックし、開いた画面で「設定」をクリックします。
図1 「設定」アイコン
(2)開いた画面で「デバイス」をクリックします。
図2 設定画面
(3)開いた画面の左ペインで「Bluetoothとその他のデバイス」をクリックし、右ペインのBluetoothスイッチをオンにします。
図3 Bluetoothスイッチ
上の図の右下に「"XXXX"として発見可能になりました。」と表示されています。この"XXXX"が相手方に表示されます。
■ パソコンの通知領域にBluetoothアイコンを表示しておく
パソコンとスマホ間でファイルを転送するとき、パソコンの通知領域(タスクバーの右の方)にBluetoothのアイコンを表示しておくと便利です。通知領域にBluetoothアイコンがないときは次の様にします。
図3a Bluetoothオプションの設定
図3の画面の中に「関連設定」がありますが、その中の「その他のBluetoothオプション」をクリックします。
図3b Bluetoothオプションの設定
開いた画面で「Bluetoothアイコンを通知領域に表示する」にチェックを入れOKをクリックします。
この設定をしてすぐに通知領域にできたアイコンをクリックしてもBluetoothの設定ができないことがあります。パソコンを再起動すると正常に動作しました。
■ スマホのBluetoothをオンにする
(1)スマホ画面の上辺から下に向けてスワイプすると次のような画面が開きます。赤枠で囲んだ「設定」をタップします。
図4 スマホの設定ボタン
(2)開いた画面で「Bluetooth」をタップします。
図5 スマホの設定画面
(3)「Bluetooth」スイッチをオンにします。
図6 スマホのBluetoothスイッチ
図6の画面に、「…XXXXは付近のデバイスに表示されています」と表示されていますが、このXXXXが相手方に表示れるデバイス名です。
Bluetoothを使い終わったら図6のスイッチをオフにして、電池の浪費を防ぎます。
パソコンとスマホをBluetoothで接続(ペアリング)してみます。
一度ペアリングすると、電源を切っても、ペアリングを解除するまでは有効です。
ペアリングが完了していると
パソコンでは: Bluetooth画面(図3)を開いたとき「その他のデバイス」に相手のデバイス名の下に「ペアリング済み」と表示されています
スマホでは: Bluetooth画面(図6)を開いたとき「ペアリングされたデバイス」に相手のデバイス名が表示されています
この場合は改めてペアリングする必要はありません。
(1)パソコン側で「設定」から「デバイス」を開くと次のような画面が開きます。(左ペインで「Bluetoothとその他のデバイス」が選択されています)
図7 パソコン周辺のデバイスを追加する
(2)「+ Bluetoothまたはその他のデバイスを追加する」をクリックすると次のような画面が開きます
図8 パソコン周辺のBluetoothデバイスを追加する
(3)「Bluetooth」をクリックします。
図9 パソコン周辺で検出されたデバイス
パソコンの付近でBluetoorthがオンになっているデバイスが2つ表示されました。
(4)ここではスマホとペアリングしたいのでASUS_X00IDをクリックします。パソコン側に下のような画面が表示されます。
図10 パソコン側でのデバイス追加画面
一方、スマホ側には次のような画面が表示されます。
図11 スマホ側でのデバイス追加画面
(5)スマホ側で「ペア設定をする」をタップします。(パソコン側に表示された番号とスマホ側に表示された番号が同じであることを確認します)
この画面(図11)はしばらくすると消えてしまいます。そときは図7からの同じ操作をします。
(6)パソコン側で図10の「接続」をクリックするとパソコンとスマホがBluetoothで接続(ペアリング)されます。
ペアリングが完了すると
パソコンでは: Bluetooth画面(図3)を開いたとき「その他のデバイス」に相手のデバイス名の下に「ペアリング済み」と表示されています。
スマホでは: Bluetooth画面(図6)を開いたとき「ペアリングされたデバイス」に相手のデバイス名が表示されています。
スマホで撮った写真をパソコンに送るときは次の様にします。
(1)パソコンのタスクバーの右端にある「通知」をクリック
図12 パソコンのBluetoothをオンにする
(2)「ブルートゥース」タイルをクリックしブルーにします。
Bluetoothがオンになり使えるようになりました。
(3)上図の赤丸Λ(隠れているインジケータを表示)をクリック
Bluetoothアイコンが上の図のようには表示されないときは手順(4’)のように操作します。あるいは 通知領域にBluetoothアイコンを表示する を参照ください。
(4)「ブルートゥース」アイコンをクリックします
図13 「ファイルの受信」を選ぶ
(4’)手順(3)でBluetoothアイコンが表示されないときは次の様にします。
(5)「ファイルの受信」をクリックすると次のような画面になります
図14 スマホからのファイル転送を待ち受ける
(6)スマホ側で、送りたいファイルを開きます。たとえば、ギャラリーを開き、送りたい写真をタップして開きます。
図15 共有ボタンをタップする
(7)上の図に赤丸で示す共有ボタンをタップする。
(8)どのような方法で共有するかを選択する画面が表示されるので、下の図に赤枠で示すBluetoothをタップする
図16 Bluetoothをタップして選択する
(9)写真を送信する相手としてパソコンをタップする。
図9 送信先としてパソコンを選択する
図9には「使用可能なデバイス」として2つが表示されています。これは、スマホでパソコン以外にペアリンクしたデバイスがあるからです。多くの場合は1つのデバイス、つまりパソコンだけが表示されます。
(10)パソコン側の待ち受け画面(図14)は、ファイルの転送が開始されると次のような画面になります。
図10 ファイルの転送中
(11)ファイルの転送が終わると次のような画面になります。
図11 パソコンで受信したファイルの保存
(12)「参照」をクリックして写真を保存するフォルダを選択できます。「完了」をクリックすると“場所”で示すフォルダにスマホから受信した写真が保存されます。
手順(6)で、複数の写真を送ろうと、写真の一覧画面で写真に チェックを入れ共有ボタンをタップしBluetoothを選べますが、私のスマホの場合は転送は開始されませんでした。スマホではダメですがパソコン同士では複数の写真を選択し「送る」からBluetoothを指定すると指定した枚数だけの転送が始まります。
CDから楽曲をパソコンに取り込み、スマホに送りたいときに使えます。
(1)パソコン側からスマホに送りたいファイルの上で右クリックし、開いた画面で「送る」→「Bluetoothデバイス」をクリックします。
図12 送りたいファイルの上で右クリック
(2)開いた画面で「送る」→「Bluetoothデバイス」をクリックします
(3)送信先デバイスを選択する画面が開くのでスマホ(この例ではASUS_X00ID)をクリックします。
(4)「次へ」をクリックするとスマホ側に次の画面が表示されます。
図13 スマホ側で受信の承諾をする
(5)スマホ側に「着信ファイルを受信しますか?」と表示されるので「承諾」をタップします
(6)スマホ側のBluetoothフォルダーに受信したファイルが保存されます
スマホにフォルダーやファイルを操作するアプリ(ESファイルエクスプローラなど)を入れておくと、Bluetoothフォルダーを見たり・ファイルを移動したりできます。
図14 ESエクスプローラ画面で見るbluetoothフォルダー
双方のスマホのペアリングは終わっているものとします。
(1)写真を送る側でギャラリーをタップして開きます。
(2)開いた写真の上でタップすると次のような「共有」ボタンが表示されます。
図15 送りたいファイルをタップする
(3)赤枠で示す「共有」をタップすると共有手段を選択する画面が開きます。
図16 共有画面
(4)Bluetoothをタップします。
(5)ペアリングしているデバイスが表示されるので、ファイルを送りたい相手のスマホをタップします。
(6)相手に次のような通知が表示されます。
図17 通知画面
(9)「承諾」をタップします。
(10)相手のスマホのBluetoothフォルダーにファイルが保存されます。
Bluetoothは、必要がなくなったらオフにしておきます。