スキャナーで取り込んだ画像やインターネットからダウンロードした画像を、GIMPという無料の画像編集ソフトで編集します。あくまでも私的な利用の範囲で画像を改変します。
次の順序で説明しています。興味のある項目をクリックしてご覧ください。
GIMP(GNU Image Mmanipulation Program)は次のサイトからインストールします。
http://www.geocities.jp/gimproject2/gimp2.8/
上のリンクをクリックすると次のような画面が開きます。赤く囲んだ.exeファイルをクリックします。この画面は2017年1月のもので、GIMPが変更されるとファイル名などが変わります。
ダウンロードが終わると、画面下に「実行」ボタンが表示されます。クリックするとインストールが始まります。画面指示に従ってインストールを進めてください。
GIMPの使い方は下記サイトにあります。
インストールしたらGIMPを立ち上げ、まず、次のように操作してシングルウィンドウモードに設定します。GIMPはいろいろなツールごとに設定ウィンドウを開くことができます。GIMPに慣れるまではこれらを1つのウィンドウ内にまとめて表示する「シングルウィンドウモード」で操作するほうが無難とされます。
(1)「ウィンドウ」メニューをクリック
(2)「シングルウィンドウモード」にチェックを付ける
ここでは、次のサンプル画像を使います。ダウンロードして適当なフォルダーに保存してください。
GIMPを立ち上げて、次のように操作してサンプル画像を読み込んでみましょう。
(1)ファイルメニューの「開く/インポート」をクリック
(2)「画像を開く」という画面が開くので、サンプル画像
を保存したフォルダーを探してサンプル画像.JPGをクリックする
(3)「開く」をクリック
または、GIMPを開いておき、サンプル画像をGIMPのウィンドウにドラッグ&ドロップして開くこともできます。
図1 サンプル画像を読み込む
「画像」メニュー(図1に赤枠で示す)をクリックし、「画像の拡大縮小」をクリックすると、画像のプロパティがわかります。
図2 画像のサイズ
この画像の横幅は 2560ピクセル、高さは 1920ピクセルで、解像度は 180 ピクセル/インチです。
赤枠で示すボタンをクリックして「ミリメートル」の表示に変えると、画像の幅と高さは次のように表示されます。
幅: 361.24 mm、高さ: 270.93 mm
続いて水平解像度を 220 ピクセル/inに書換えてEnterキーを押すと画像の幅と高さは次のように変わります。
幅: 295.56 mm、高さ: 221.67 mm
※ 解像度を変えても、画像の縦横のピクセル数(画素数)が
変わるわけではありません。変わるのは、画素と画素の間隔が短くなります。つまり、解像度を大きくすると画像の寸法が小さくなります。寸法を同じにすると、画素数は大きくなります。
「画像」メニューをクリックし、「画像の拡大縮小」をクリックして開く画面で、図2に赤枠で示すボタンをクリックして画像寸法を表示させます。
図3のように、幅を100 mmに変更し、Enterキーを押すと高さも変更されます。続いて「拡大縮小」ボタンをクリックします。
図3 画像寸法の変更
続いて変更内容を保存しましょう。GIMPではjpeg形式など画像ファイルフォーマットで保存することを「エクスポートする」と言います。GIMPで「保存」といえば、画像編集の途中の状態をGIMPのフォーマットで保存することを指します。GIMPのフォーマットで保存しておけば再び開いて編集を継続できます。
画像ファイルを書き出すときには図3の左に赤枠で示す「名前を付けてエクスポート」をクリックします。次の画面が開きます。
図4 画像ファイルのエクスポート
上の画面は②の部分をクリックして、GIMPがエクスポートできる「ファイル形式」のリストを表示させています。いろいろなファイル形式で保存できますが、GIMPをちょっと使う程度では、このリストは使いません(②をクリックすることはありません)。
①には、GIMPで開いた画像ファイル名が表示されています。このまま③「エクスポート」をクリックすればその画像ファイルが上書きされて、画像の横幅が100mmのファイルになります。これは、図3の左の赤枠の上の「サンプル画像.jpgに上書きエクスポート」をクリックしても同じです。
①のファイル名を「サンプル画像_幅100mm.jpg」と書き換えて③「エクスポート」をクリックすれば、サンプル画像.jpgはそのままで、新しくサンプル画像_幅100mm.jpgが作成されます。
「フォルダーの中に保存」や「場所」で、ファイルをエクスポートするフォルダーを指定します。開いた画像と同じフォルダーで良ければ、そのままでOKです。
③「エクスポート」をクリックすると次の画面を表示します。
図5 JPEGの品質設定
JPEG圧縮の品質を調節することができますが、このまま「エクスポート」をクリックするとファイルがエクスポートされます。
GIMPを閉じようとすると次のような画面が表示されます。
図6 GIMP保存の警告
これは、GIMP形式のファイルを保存していないための警告です。編集を後で継続するときは「キャンセル」をクリックしてファイルメニューから「保存」します。先にエクスポートしたのでGIMP形式では保存する必要がなければ「保存しない」をクリックします。
画像の一部を選択して切り取り取って(トリミングして)、JPEG画像をエクスポートしてみます。まず、サンプル画像.JPGをGIMPに読み込みます。
図7 縦横比を維持して画像の一部を選択
(1)「矩形選択」ツールをクリック
(2)「値を固定」の左にチェック
(3)その右で「縦横比」を選択
(4)下に1:1と表示している入力ボックスを半角で4:3に変更
(5)画像の一部をマウスでドラグして切り取り範囲を選択
(6)「画像」メニューから「選択範囲で切り抜き」をクリック
(7)「ファイル」メニューから「名前を付けてエクスポート」
をクリック
(8)ファイル名を「サンプル画像_一部.JPG」と書き換える
(9)「エクスポート」をクリック
エクスポートした「サンプル画像_一部.JPG」を開いて、画像サイズ、縦横比、解像度を調べてみましょう。
画像の一部を円形に選択して、その円の外側をDeleteキーを押して削除し、その部分を透明にしてエクスポートしてみます。
(1)「楕円選択」ツールをクリック
(2)「中央から広げる」をクリック
(3)選択する範囲の中心付近からマウスをドラッグ
(4)Shiftキーを押すと選択範囲が真円になる
(5)「選択」メニューの「選択範囲の反転」をクリック
(6)Deleteキーを押す
図7 選択範囲を反転しDelete
白地の部分は背景色の白で塗りつぶされています。これを、透明にしてみます。
(1)「ファジー選択」ツールをクリック
(2)白地の部分をクリックし白地部分を選択する
(3)「レイヤー」メニューから「透明部分」をクリックする
(4)「アルファーチャンネルを追加」をクリック
(5)Deleteキーを押す
図8 アルファーチャンネルを追加し透明に
透明部分を含む画像はJPEG形式ではエクスポートできません。エクスポート画面で拡張子を.PNGに変更します。
図9 透明を含む画像は拡張子を.PNGに
このように、GIMPでがファイル名の拡張子を変えることでエクスポートするファイル形式を選ぶことができます。