Windows 10に含まれている「フォト」というアプリを使ってビデオを作成し、Googleドライブにアップロードしたり、Bluetoothを使ってスマホに送り込んでみます。
「フォト」はパソコンやOneDriveに保存した写真を、見たり・明るさなどの調整ができるアプリです。それだけでなく、簡単なビデオを作ることもできます。ここでは、ディジカメで撮った数枚の写真をもとに、「フォト」に内蔵の音楽に合わせて画面が切替わるビデオを作成します。
動画のことをムービーと呼ぶこともあります。ここではWindows 10のメニューで使われている「ビデオ」という用語に統一しています。
次の順序で説明しています。興味のある項目をクリックしてご覧ください。
2.素材を用意する
4.ビデオを編集する
7.スマホに送る
「フォト」アプリをタスクバーから立ち上げることができると便利です。スタート画面にタイルから、あるいはデスクトップにショートカットを作っている方は (2)へ飛んでください。
「フォト」アプリは、Windows 10デスクトップの左下隅のスタートボタンをクリックし「は」のグループにあります。
写真を見ようとして、写真の上でダブルクリックすると「フォト」アプリが立ち上がり写真が表示されます。これは、設定/アプリ/既定のアプリで「フォト」がフォトビューワーに指定してあるからです。ここでは、写真を見るのではなく「フォト」アプリそのものを開く準備をします。
図1
黄色で囲んだインデックスのどれかをクリックします。
インデックスとは、索引の見出しです。
図2
フォトを探しているので「は」をクリックします。「フォト」アプリは「は」のグループに見つかります。
図3
フォトをタスクバーバーにピン留めするには、図3のフォトアイコンの上で右クリックして「その他」から「タスクバーにピン留め」を選びます。タスクバーにできた「フォト」アイコンをクリックするとフォトが立ち上がります。
まず、ビデオの素材となる写真を準備しましょう。ここでは、例としてパソコンのピクチャーフォルダーに「大雪山の夏」というフォルダーを作成し、次のような写真を12枚用意しました。
タスクバーにピン留めした「フォト」アイコンをクリックします。フォトが立ち上がると、次のような画面が開きます。
図5 フォトを立ちあげる
さっそくムービーを作ることにします。「作成」をクリックします。
図6 「音楽入り自動ビデオ」を選択する
上の画像のようなメニューが表示されるので、「音楽入り自動ビデオ」を選び、お任せでビデオを作ってみます。クリックすると次のような画面が開きます。
図7 「フォルダー」をクリックする
「フォルダー」をクリックし、開いた画面で素材を入れたフォルダーを探します。表示中の画面に素材を入れたフォルダがなければ「フォルダーの追加」をクリックして追加します。ここではピクチャーフォルダの中の「大雪山の夏」フォルダを追加します。
図8 写真をクリックしチェックを入れる
「大雪山の夏」フォルダーに入れた写真が表示されたら、すべての写真の右上隅をクリックしてチェックを入れ、「作成」をクリックします。
図9 ビデオの名前を入力する
ビデオの名前を入力し、「OK」をクリックします。
図10 作成したビデオをチェックする
上の図の赤丸を付けたボタン(再生ボタン)をクリックするとビデオが再生されます。音楽に合わせて写真が切替わっています。
上の図の四角で囲んだボタンを左右に移動するとビデオの途中に移動できます。再生ボタンをクリックするとその位置から再生します。
自動で作成したビデオを修正するときは、図10の右下にある「ビデオを編集」をクリックします。ビデオの編集画面が開きます。
図9で名前を付けてOKをクリックした時点でビデオは保存されています。その後、フォトを閉じて再びフォトを開いたときは、図5の上に並ぶメニューの「ビデオプロジェクト」をクリックし、すでに保存されたビデオの中から選択すると次のような編集画面が開きます。
図11 編集画面
図11の①音楽をクリックしてみます。
図12 音楽を変える
ビデオに使われている曲がブルーの帯で示されています。また、左下の「ビデオを音楽のビートに同期する」にチェックがはいっているので、音楽に合わせてビデオが切替わっています。
チェックが入った状態でビデオが作成されると、その後にこのチェックを外しても、各写真フレームの(継続)期間を変えるまでは切替わりは変わりません。
「おすすめの音楽」タブにはフォトに内蔵されている曲目が並んでいます。他の曲に変えてみましょう。「音楽」タブに切換えると自分で音楽ファイルをインポートしてビデオに組み込むことができます。
音楽を自分で用意して組み込むこともできます。音楽CDから取り込む場合は下のリンクをクリックしてください。
写真をクリックすると図11の②のように✕印が付きます。これは、現在その写真を選択していることを示しています。✕印をクリックするとその写真が削除されます。
クリックしてしまったら「戻る」ボタン、あるいはCtrl+Zキーで復活できます。
写真をマウスでドラッグして、順番を変えることができます。
「ビデオを音楽のビートに同期する」のチェックを外した時、③期間をクリックして、そのビデオクリップの持続時間を変えることができます。
チェックを入れたまま「期間」をクリックして時間を変えると、曲のテンポに合わせて他のビデオクリップの時間も調整されます。
④テキストをクリックするとタイトルやキャプションを入れるための図13のような画面が開きます。
⑤をクリックするとメニューを表示し「エクスポートと共有」を選ぶと作成したビデオをファイルに書き出せます。図10の右下にある「エクスポートまたは共有」と同じです。詳細は 手順5を参照してください。ファイルに書き出すとGoogleドライブやYouTubeにアップロードしたり、スマホに転送できます。
図13 テキストの挿入
図13の右の一番上にある入力ボックス「テキスト」にタイトルあるいはキャプションの文字列を入力します。
「アニメーション化されるテキストスタイル」ではテキストの装飾(スタイル)を選びます。図13では“アドベンチャー”を選んでいて、左のプレビュー画面の様に太く黄色い筆で描いた上に入力したタイトルを表示しています。再生ボタンをクリックするとタイトルにアニメーション(動き)が組込まれていることが分かります。
「レイアウト」で画面中央を選ぶとタイトル、上下左右の位置を選ぶとキャプションです。タイトルはビデオの表題、キャプションは画面の説明です。
「完了」をクリックするとタイトルあるいはキャプションが確定します。「キャンセル」をクリックすると編集を破棄し図11 編集画面に戻ります。
「フォト」アプリで作成し、図11の画面で編集しているビデオは「フォト」を開いているときに閲覧・編集ができます。
作成したビデオをGoogleドライブやYouTubeにアップロードして他の人と、あるいは他のデバイスに送るにはファイルに書き出す必要があります。ファイルに書き出すことを“エクスポート”といいます。
ビデオ編集画面を開きます。
図14 ビデオファイルを書出す
右上の赤枠で示す「共有可能なビデオファイルを書き出す」をクリックすると次の画面が表示されて、ファイルをエクスポートし共有できます。
図15 エクスポート
S、M、Lのどれかをクリックするとビデオをmpeg4形式のファイルに書き出します。書き出し先のフォルダーはエクスポート中の画面に表示されていますが、標準はピクチャフォルダーの中の「エクスポートされたビデオ」フォルダーです。
S は「アップロードの時間は最も短く、メールや小さな画面には最適です」とあり、メールに添付して相手に送ってスマホなどで見る場合です。
M は「オンラインでの共有に最適です」とあり、GoogleドライブやYouTubeにアップロードするような場合です。
L は「アップロードの時間は最も長くなりますが、大画面には最適です」とあり、テレビ画面などで見る場合です。
ここで作成したビデオは36秒程度の短いものですが、ファイルサイズは次のようでした。S: 14.8 MB; M: 23.4 MB; L: 61.4 MB
Mのサイズを選んでエクスポートしたファイル名は
“大雪山の夏_中.mp4”
となっています。
図15 エクスポート完了
この画面の右上にビデオファイルが書き出されたフォルダが表示されています。ファイルが保存されたので、この画面を閉じても問題ありません。
Googleドライブにアクセスするには適当なブラウザーでGoogle検索ページを開くのが早道です。
図17 Google検索ページからドライブを開く
Google検索画面を開き、図17の②をクリックし、開いたアプリ一覧から③ドライブをクリックします。
すでにGoogleドライブを使っているときは次のような画面が開きます。Googleドライブを初めて開くときは ここ をクリックしてください。
図18 Googleドライブ
ドライブのトップ(ルート)にビデオをアップロードする場合は、図18の赤丸をクリックし、開いたメニューから「ファイルをアップロード」を選び、開いたエクスプローラでエクスポートされたビデオ フォルダーの中の、アップロードしたいファイルをクリックします。
アップロードしたGoogleドライブと同じアカウントで、別のデバイスからGoogleドライブにアクセスすればビデオを再生できます。
ビデオを他の人に見てもらいたいときは、共有のためのフォルダーを新しく作り、その中にファイルをアップロードします。フォルダーを共有するようにしておくと、他に共有したいファイルがあるときに便利です。
共有フォルダーの上で右クリックして「共有可能なリンクを取得」して、メールやLineで相手に送ります。相手がそのリンクをクリックあるいはタップすればフォルダーにアクセスできます。相手がこのリンクを他の人に転送するとその人も見ることができます。
Googleドライブにアップロードしておけば、ビデオを知人と共有できます。しかし、共有が目的でなく自分だけがスマホで楽しむ場合にはスマホにビデオファイルを送っておく方が効率的です。毎回、インターネットからダウンロードする必要がないからです。
Googleドライブにアップロードしたのであれば、スマホでGoogleドライブを開きビデオファイルをダウンロードすればスマホに保存されます。詳しくは下のリンクをクリックして、Googleドライブにあるファイルをスマホにダウンロードする手順についてご覧ください。
パソコンから直接スマホに送るにはBluetoothを使うこともできます。(ファイルサイズが大きいとき転送時間が気にはなりますが簡単な方法です)