これまで、フォントやフォントサイズは気にせず、情報をただ集めてきました。ここで、ワードの「スタイル」を利用してメリハリのあるページに仕立てましょう。
Microsoft ワードの「スタイル」とは、文字や段落に設定するさまざまな書式をワンクリックで設定できる仕掛けです。タイトル用のスタイル、本文用のスタイルなどをあらかじめ設定しておき、段落や文字列を選択してスタイルをクリックすると、フォント、フォントサイズ、文字色、インデント、...などの書式を一瞬で設定できます。章立てをして、同一の書式を適用したい個所が何か所もあるときに便利な機能です。
ワードには次のような「スタイル」が設けられています。ホームタブのスタイルグループにあります。もちろん、新しいスタイルを定義することもできます。
図4-1 スタイルの一覧
たとえば、文字列(段落)を選んでおき、“見出し1”という「スタイル」をクリックすると、標準では、その段落に次のような書式が適用されます。
フォント MS ゴシック、12 pt、両端揃え
左右のインデント 0字
段落前後の間隔 0行
あらかじめ設けてあるスタイル名をそのまま利用して、書式を変更することもできます。
それでは、「パソコンを使いやすくする.docx」にスタイルを準備しましょう。章タイトルを含めると、操作手順は次のような部分で構成されます。
章タイトル
タイトル
説明
手順の箇条書き
各部分に、次のようなスタイルを適用しましょう。
≪スタイル名≫
章タイトル --------- 見出し1 (既存のスタイル)
タイトル ------------ 見出し2 (既存のスタイル)
説明 ------------------ 説明 (新しいスタイル)
手順の箇条書き --- 手順 (新しいスタイル)
● 既存のスタイル「見出し1」の変更
① ホームタブのスタイルグループの「見出し1」で右クリック
② 「変更」をクリック
③ フォントを「MS Pゴシック」に変更
④ フォントサイズを 18ポイントに変更
⑤ 左揃えに変更
⑥ 「書式」ボタンをクリック
⑦ 「段落」をクリック
⑧ 「段落後」の間隔を1行に設定
⑨ 「OK」をクリック
⑩ 「OK」をクリック
● 既存のスタイル「見出し2」の変更
① 「見出し2」で右クリック
② 「変更」をクリック
③ フォントを「MS Pゴシック」に変更
④ フォントサイズを 12 ポイントに変更
⑤ 左揃えに変更
⑥ 「書式」ボタンをクリック
⑦ 「箇条書きと段落番号」をクリック
⑧ 「段落番号」タブの「1.-2.-3.-」をクリック
⑨ 「OK」をクリック
⑩ 「OK」をクリック
新しいスタイルを作成するときは、スタイルグループのダイアログボックス起動ボタン(下の図の上の赤丸)をクリックして、開いた画面の 左下の「新しいスタイル」(下の赤丸)をクリックします。
図4-2 新しいスタイルの作成
● スタイル「説明」の作成
① スタイルグループのダイアログボックス起動ボタンをクリック
② 左下の「新しいスタイル」をクリック
③ 「名前」に“説明”と入力
④ 「基準にするスタイル」を“標準”に設定
⑤ フォントを「MS P明朝」に変更
⑥ フォントサイズを 12 ポイントに変更
⑦ 左揃えに変更
⑧ 「書式」ボタンをクリック
⑨ 「段落」をクリック
⑩ 「左インデント」を2字に設定
⑪ 「段落後」の間隔を0.5行に設定
⑫「OK」をクリック
⑬「OK」をクリック
● 新しいスタイル「手順」の作成
① スタイルグループのダイアログボックス起動ボタンをクリック
② 左下の「新しいスタイル」をクリック
③ 「名前」に“手順”と入力
④ 「基準にするスタイル」を“標準”に設定
⑤ フォントを「MS P明朝」に変更
⑥ フォントサイズを 12 ポイントに変更
⑦ 左揃えに変更
⑧ 「書式」ボタンをクリック
⑨ 「段落」をクリック
⑩ 「左インデント」を2字に設定
⑪「OK」をクリック
⑫ 「書式」ボタンをクリック
⑬ 「箇条書きと段落番号」をクリック
⑭ 「①-,②-,③-」をクリック
⑮ 「OK」をクリック
⑯ 「OK」をクリック
設定した4個のスタイルは、どれも「種類」が“段落”になっています。スタイルは段落に適用されますので、適用する段落にカーソルを置いてホームタブのスタイルグループのスタイルの一覧から適用するスタイルをクリックするだけです。(スタイルを適用する文字列を選択しておく必要はありません)
「パソコンを使いやすくする.docx」にスタイルを適用すると、次のようになります。
図4-3 スタイルを適用直後(番号がずれている)
よく見ると、単語登録の手順が⑥から始まっています。これを修正するには次のようにします。
① 番号を変更する部分の全体を選択する
② 選択範囲の上で右クリックする
③ 「①から再開」をクリックする
図4-4 番号のずれを修正
※ 章タイトルとタイトルの先頭に小さな■印が表示されています。これは、スタイルが「見出しスタイル」であることを示しています。「見出しスタイル」が適用された文字列が目次に取り込まれます。
次のセクションでは目次や索引を作ります。紙に印刷することもあるかもしれませんので、ページ番号も付けておきましょう。
「パソコンを使いやすくする.docx」を開いて次のように操作します。ここでは、ページ下部の中央にページ番号を表示してみます。
① 「挿入」タブをクリック
② 「ヘッダーとフッター」グループの「ページ番号」をクリック
③ 「ページ下部」をクリック
④ 「番号のみ2」をクリック
⑤ 開いた画面で「下からのフッター位置」を8mmに調節
⑥ 「ヘッダーとフッターを閉じる(✕)」をクリック