フォトギャラリーという、Windows 7のアプリであり今ではサポートが終了したソフトを使って作るコラージュと、無料画像編集ソフトのGIMPを使った画像の合成にチャレンジします。
フォトギャラリーの「オートコラージュ」の機能を使うと、7枚以上の写真を選択するだけで自動で(おまかせで)合成写真を作ることができます。
フォトギャラリーはマイクロソフトがサポートを終了したアプリです。パソコンにインストールされている場合はPhoto Gallery という名前でアプリ一覧のPに分類されています。MicrosoftのサイトにはWindows 10では使用できないとありますが、ここで扱うコラージュはWindows 10で動作します。
インストールされてない場合は、インターネットからWindows Essentials 2012をダウンロードし、Photo Galleryを自己責任でインストールすることになります。関連情報が ここ にあります。
合成したい7枚以上の写真をパソコン内の1つのフォルダに集めます。ここではピクチャ/大雪山の夏 フォルダに写真を入れました。
フォトギャラリーを使うときは次のようにしてインターネット接続を切ります。作成元がサポートを終了したアプリを使うときはインターネットからウィルスなどが侵入しないように接続を切ります。
a.WiFi接続でパソコンをお使いの場合
① タスクバーのWiFiアイコンをクリックします。
② ポップアップ画面でWiFiマークがあるボタン(上の画像でブルーになっているボタン)をクリックしてオフにします(オフにするとブルーが消えグレーになります。)
b.有線接続でパソコンをお使いの場合
インターネットケーブルをパソコンから抜きます。
フォトギャラリーを使うときは、このようにインターネット接続を切って操作を続ける方が安全です。
左下のスタートボタンをクリックし、ファイル一覧の見出しPまでスライドし、Photo Galleryをクリックします。
次のような画面が開きます。この時点で左ペインに「大雪山の夏」フォルダーが表示されていれば(4)コラージュを作成する に進みます。
「大雪山の夏」フォルダーが表示されていないときは、左上の「ファイル」メニューからピクチャフォルダーの中の「大雪山の夏」フォルダを追加します。
「ファイル」をクリックすると次のような画面が開きます。
「フォルダーを追加」をクリックします。
「追加」をクリックするとエクスプローラが開くのでピクチャ/大雪山の夏フォルダーを探し「フォルダーを追加」をクリックします。
目的のフォルダーが追加されたらOKをクリックします。
左ペインで目的のフォルダーを選択し、コラージュを作成します。
① 目的のフォルダー(ここでは「大雪山の夏」)をクリックします。
② 「作成」をクリックします。
③ 合成したい写真を7枚以上選びチェックを付けます。
① メニューバーの「オートコラージュ」をクリックします。
② 開いた画面で作成する画像のサイズを選択しクリックします。
保存フォルダーとファイル名を確認して「保存」をクリックします。
出来上がりに不満の場合は別の写真を選択するか、含めたくない部分をトリミングするなど工夫します。
画像編集ソフトのGIMPのレイヤー機能を使って写真を合成します。上のレイヤーの画像の一部を消すと下のレイヤーの画像が見えます。形に添って切り抜くこともできます。
A.消しゴムで合成
ここでは、左の2枚の写真を合成して右端の画像を作ってみます。
岩.jpg
花.jpg
➡
合成画像
レイヤーとは透明フィルムのようなもので、写真を順にレイヤーに読み込んでいくと、上のレイヤーの一部を消すとその部分に下のレイヤーの画像が見えるようになる仕掛けです。
まず、GIMPを立ち上げます。
① 「ファイル」をクリックし
② 開いたメニューから「レイヤーとして開く」をクリックします。
③ 写真を1枚選択します。ここでは❝花.jpg❞を選んでいます。
④ 「開く」をクリックします。
同様にもう一枚の写真も②③④を繰り返して読み込みます。ここでは❝岩.jpg❞を読み込んでいます。
右ペインでレイヤーに読み込まれた写真を確認しましょう。
⑤ レイヤーを選択します(レイヤーに読み込んだのでレイヤーが選ばれているはずです)。
⑥ 2枚のレイヤーが表示されています。
・上のレイヤーには岩.JPGが、下には花.jpgが読み込まれています。
・岩.JPGの左にある目の形のアイコンをクリックすると
岩.JPGが非表示になり花.jpgが現れます。岩.JPGを表示に戻して
花.jpgを非表示にしても岩.JPGが表示されたままです。岩.JPGが
上に、花.jpgが下に配置されていることがわかります。
上のレイヤーの一部を消して下のレイヤーが現れるようにするには❝アルファーチャンネル❞を追加します。
⑦ 「レイヤー」をクリックします。
⑧ 「透明部分」にマウスを移動し
⑨ 「アルファチャンネルの追加」をクリックします。
消しゴムツールを確認しましょう。
⑩ 「消しゴム」をクリックします。
⑪ ブラシの種類を選択し、その下のサイズを設定します。
ブラシのアイコンをクリックすると下のような画面が開き、ブラシの形状を選択できます。周囲がぼけたブラシを選ぶと消した部分の境界をぼかすことができます。
ブラシのサイズは消したい画像によって適当に選びます。ここでは80ピクセルにしました。
ブラシで上のレイヤーを消してみます。ブラシで消した部分は下のレイヤーの花が現れ、消した部分の境界はぼやけて、馴染んでいます。このようにして写真の合成が完成しました。
出来上がった合成写真をエクスポートして、Jpegファイルに書き出します。
「ファイル」には「名前を付けて保存」がありますが、これはGIMPの保存フォーマットで保存します。合成写真をJPEG形式で保存するには「名前を付けてエクスポート」を選びます。これはワードで文書を作成し、PDFに書き出す(エクスポートする)ことに似ています。
⑫「ファイル」をクリックします。
⑬ 「エクスポート」をクリックします。
⑭「名前」にファイル名を入力します。拡張子は.jpgとします。
合成画像に透明部分があるときは拡張子を.pngにします。
「フォルダの中に保存」に示されているフォルダにエクスポートされます。
フォルダを変更したり新しく作成したりできます。
⑮「エクスポート」をクリックします。
⑯ 「エクスポート」をクリックします。
B.切り取って合成
ここでは、左の写真に右の写真の一部を切り取って貼り付けて右端の画像を作ってみます。
城.jpg
人形.jpg
➡
合成画像
① GIMPを立ち上げます。
② ファイルをクリックし、開く/インポートをクリックします。
③ 背景画像の城.jpgを選択し「開く」をクリックします。
④ ファイルをクリックし、レイヤーとして開くをクリックします。
⑤ 人形.jpgを選択し「開く」をクリックします。
ここまでで、手順③で城.JPGを読込み、手順⑤で人形.JPGを上のレイヤーとして読み込みました。
次にパスツールで人形の輪郭に沿ってクリックしてパスを作成します。ここでいうパスとは画像を切り取る❝道すじ❞といった意味です。
⑥ 人形のレイヤーのサムネイルをクリックして選択します。
⑦ 「拡大/縮小」ツールを選択し、人形の大きさを画面一杯に拡大し
⑧ 「パス」ツールをクリックし
⑨ 人形の輪郭に沿ってクリックしパスを描いていきます。
⑩ パスの最後、始点の上ではCtrlキーを押しながらクリックします。
⑪ 「選択」をクリックし
⑫ 「パスを選択範囲に」をクリックします。
パスをよく見ると選択範囲を示す点線になっています。
⑬ 「レイヤー」をクリックします。
⑭ 「レイヤーマスク」をクリックし
⑮ 「レイヤーマスクの追加」をクリックします。
開いたウィンドウで
⑯「選択範囲」をクリックします。
⑰ 「追加」をクリックします。
次のように、人形が輪郭で切り抜かれます。
人形の大きさを縮小し、左下に移動し、時計方向に少し回転してみましょう。
⑱ 人形のレイヤーをクリックして選択します。
⑲ [拡大・縮小]をクリックします。
⑳ 画像サイズを調整します。
(21) 拡大・縮小をクリックします。
(22) [移動]をクリックし、人形をマウスで左下へ移動します。
(23) [回転]をクリックします。
(24) 回転角を調整します。
(25) 「回転」をクリックします。
ここまでで、一応の合成が完成しました。jpgファイルに保存しましょう。
(26) ファイルをクリックします。
(27) エクスポートをクリックします。
(28) 「名前」を入力します。
「名前」には拡張子までを入力します。xxx.jpgとすればjpegファイルで、xxx.pdfとすればPDFファイルでエクスポートされます。
フォルダーを確認し、必要なら変更します。
(29) エクスポートをクリックします。
(30) 再びエクスポートをクリックします。
ここまでで、なんとか完成ですが、2枚の写真の明るさを合わせたり、画像の境界線をぼかしたりして画像を馴染ませる方法が次のサイトに説明されています。
GIMPで2枚の画像を合成する方法と、自然になじませる3つの技